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2009/06/23 Tuesday 07:05:54 MSD |
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国会では、国会議員と大臣による質疑応答が続いた。Phuc計画投資大臣、Ninh財務大臣、Hung副首相が登壇し、様々な質問に答えた。ベトナム は景気の刺激策として80億ドルも出費するが、これはGDPの10%に当たる
アメリカの4.8%と比べて大き過ぎ、しかも不透明で効率の悪い使用となっ ている。インフレの心配は無いのか、などの質問が出た。またゴルフ場の建設が問題になり、今でも116件の建設計画があり、広い土地が無駄になっていると
指摘した。Phuc計画投資大臣は、中央政府が投資許可を出していた時はこんな事は無かったが、地方の人民委員会が投資許可を出すようになって、この様な
無駄な投資が多くなったと説明した。また効率の悪い国営企業、土地に関係する汚職なども問題になり、国会議員と大臣は相互に質問書と答弁書を読み上げた。
*ホーチミン市の弁護士が、国家に反逆した罪で逮捕された。この弁護士は以前から裁判所で反逆者の弁護をし、国家を批判する言葉を述べていた。そして今
度は、自らが反逆者として逮捕された。(訳者注:ベトナムには、言論の自由が無い。大勢の前で、あるいは多数に向けて政府を批判する言葉を述べれば、逮捕
される危険がある。)
*南部のDong
Nai省にある三洋ベトナム社で、西村経理部長が170万ドルの現金を持ち逃げしたらしい。この部長は現地に愛人が居り、その愛人と家族の派手な金遣い
は、地元では広く知られている。この部長が過去2年間に使い込んだ会社の金は、数十億円に上ると言われる。Dong
Nai省の公安は、5月8日に三洋ベトナム社から正式に訴えを受理し、西村部長を探しているが、今現在も行方が分からない。
*中央政府は『貧困世帯』の定義の変更を再検討している。貧困世帯は一人当りの月収が農村部で20万ドン(12ドル)、都市部で26万ドン(15ドル)
だが、今では少なすぎる。また他の市や省から移住してきた人の多くは、住所登録が無いから市民と見なされず、どんなに貧乏でも貧困世帯と見なされない。ハ
イフォン市のLam
Ha区には2800世帯があり、貧困世帯は25世帯しか無いが、移住者の世帯も考慮すると貧困世帯は2百を越える。そして移住者の貧困世帯は無視されて、
地元の政府から何の援助も受けられない。
*国会は、医療に関係する法律を検討した。現在は医者の資格が曖昧で、地域によって条件が異なる。また医師の免許を取るのも開業の許可を取るのも、非常に面倒で金と時間がたくさん掛かる。国会はその後で、通信用の電波の管理について検討した。
*運輸省は、2030年までに立派な港湾施設を建設する案を作成し、政府の承認を求めてズン首相に提出した。将来は日本やアメリカからの貨物は、ベトナ
ムの港を経由してカンボジアやラオスなどに輸送できるようにする。(訳者注:現在サイゴン港の移転は進まず、港には貨物が滞留し、危機的な状況に陥ってい
る、20年も先の計画を作るより、今すぐ緊急にやるべき事が有るが、役人は何もしない。明日の計画を作ったら、実行しなければならない。実行は面倒であ
る。20年先の計画を作るなら、実行の面倒は無い。)
*(訳者注:最近は外国でもベトナム製品が出回っているが、これは外国の企業が外国から持ち込んだ設備を用い、輸出用に生産した特殊な製品である。品質
は良いが値段か高い。普通のベトナム人が買う商品は、外国で見掛けるベトナム製品とは全く異なる。例えば日本ではシャツが1枚千円、ベトナムの輸出用の
シャツは五百円。しかしベトナムの庶民は、五百円のシャツには手が出ない、彼等が着るシャツは、百円程度である。こう言う安いシャツになると、中国製が圧
倒的に幅を利かす。ベトナムの工業は中国より大幅に遅れており、ベトナムの企業は中国の企業と全く競争ができない。安い製品は品質が悪いが、貧しい庶民に
は圧倒的な人気が有る。衣類だけでなく日用品から電気製品まで、ベトナムでは中国製が広く出回っている。ベトナムは日本へ衣類を輸出するが、その何倍もの
量の衣類を中国から輸入しているのである。当然ベトナム政府は、高い輸入関税を掛けて中国からの輸入を抑えようとしている。しかし国境沿いの農民が、背中
に担いで中国の製品を運び込み、漁民が海上で小船に乗せ替えて運ぶ込むから、政府は密輸入を止める事ができない。)
*国会は、国家機密の管理について検討した。国家の機密を漏らさないようにする事は、国家の防衛や治安の維持の上で重要である。明確な国家機密法を制定
し、それに基づいて機密を守る必要がある。現在は防衛省、内務省、公安省が、独自の判断に基づいて国家機密を管理し、違反した者を独自の判断で処罰してい
る。しかし今後は、一つの法律の下で統一した管理を行う必要がある。国会は午後になって、国民の兵役の義務、軍隊が経営する企業について、法律の改定が必
要かどうか検討した。
*Nhan教育大臣は、教師に適正な給料を支払い学校の施設を改善するためには、授業料の値上げは止むを得ない事だと語った。しかし貧困世帯の子供も学校へ行けるように、小学生にも奨学金を授与し、経済的な負担の軽減を図ると語った。
*ハノイ市の中心部に、日本政府の優遇融資1億3千万ドルで、超近代的な立体交差が完成した。坂場大使も出席し、盛大な開通式が行われた。大勢の市民は
珍しがって、開通したばかりの立体交差の渡り初めを行った。しかし式典の3時間後にスコールが来ると、立体交差の地下の部分に深い水が溜まり、通行できな
くなってしまった。
*(訳者注:ベトナム政府は麻薬や売春の取り締まりに力を入れており、これらの悪事は存在しないと言うのが、政府の公式な見解である。中央政府の役人が
地方に赴き、地元の役人に実情を尋ねると、全ての地域で麻薬や売春は無いと言う答えが返って来る。しかし大都市では、麻薬の密売や売春の斡旋は広く行わ
れ、市民はどこで麻薬が買えるか、どこで売春ができるか良く知っている。地元の公安も当然それを知っており、地下組織から定期的に罰金を徴収している。公
安にとっては、罰金を取って自分達の給料の足しにする事が最大の目的で、麻薬や売春を止めさせる気は全く無い。法律に基づいて合法的に罰金を強奪するた
め、ベトナムの公安は日本のやくざよりも悪質である。ホーチミン市などでは、婦人の団体が退役軍人協会などと協力し、悪質な売春の地下組織を見つけ、地元
の公安ではなく中央政府に報告する。そして地下組織が摘発される事がある。彼等の推定によると、ベトナムには4万人の売春婦が居るらしい。)
*政府は、悪評の高かった米の輸出規制を撤廃すると発表した。今後企業は、自由に米を輸出できるようになる。国内の米の価格上昇を抑えるため、米の輸出を規制したのだが、メコンデルタの農民は米を売却できず困っていた。
*ベトナムには、外交官を養成する特別な大学がある。グエンミンチェット大統領はこの大学を訪れ、教員や学生と会談し、外交の重要性を語った。そしてこ
の大学は国家に大きな貢献をしたと述べ、ホーチミン勲章を授与した。(訳者注:この大学の他、行政大学、軍事大学など、ベトナムには特別な大学がある。庶
民はこれらの大学の存在を知らず、入学試験の日にちや場所を公開しないから、入学試験も受けられない。共産党の幹部の子弟が特別な関係で入学し、卒業する
と特別な優遇を受けて国家の指導者となる。)
*国会は、公的債務法、都市計画法、犯罪記録法を、圧倒的多数で承認した。公的債務法は、政府が抱える借金の管理と返済を、確実に行うための法律であ
る。都市計画法は、農村を都市に変えるために必要な法律である。犯罪記録法は、全ての犯罪を記録するセンターを設立し、様々な機関が保存している犯罪の記
録を、集中的に管理する法律である。
*(訳者注:ハノイ市の人民委員会は、一度出したゴルフ場の建設許可を撤回した。全国に1百か所を越えるゴルフ場の建設計画があり、実現できない事は明
らかだが、一度出した許可を撤回すると、様々な問題が出てくる。ゴルフ場を計画した業者は、土地の使用権として払った料金の他に、許可の取得に掛かった費
用も返してくれと言う。また返還される土地は今後どう使うのか、その計画は全く無い。前にその土地を所有していた養鶏業者は、役人に強制的に取られた土地
だから返してくれと訴えた。一部の農民は、荒れ地を前の耕地に戻してから返してくれと言う。しかしハノイ市は資金が無く、許可の撤回に関係して支払う金は
全然無い。この様な問題は、今後各地で一斉に起きる。)
*2年前に制定された個人所得税法により、一定の所得のある全ての国民は、今年の1月1日から個人所得税を払う事になっていた。しかし経済危機の発生
で、政府は直前になってこの法律の適用を8月1日からに変更した。しかし政府は、8月から本当に所得税を徴収するのか、いまだに公式に発表しない。(訳者
注:国民は、所得税を払う気など全然無い。税務署など政府機関も、大勢の国民から所得税を徴収する体制を取っていない。)
*グエンタンズン首相は、12億9千万ドルの国債の発行を許可した。国債ではあるが、ホーチミン市が全ての資金を使い、同市が責任を持って償還する。同
市では2005年に始まった
Thu Thiem都市開発事業など、たくさんの公共事業が資金不足で中断している。これらを早く完成する事は、非常に重要である。(訳者注:資金の見通しが立た
なければ、着工しなければ良いと思うのだが、ベトナムの役人には通じない。)
*国会は、映画法、国家賠償法、遺産管理法、海外事務所管理法の改定を、圧倒的多数で可決した。政府は、国民の愛国心を高揚する教育的映画の制作に補助
金を出しているが、面白くないので全然人気が無い。政府は映画制作への補助金を減らし、民営の企業が自由に映画を制作できるようにする。
*タイからラオスを通り、ベトナムの中部に抜ける国際道路がある。しかし人の場合は面倒な入出国の手続き、貨物の場合は時間と費用の掛かる関税の手続き
が有り、人や物の移動は限られていた。しかし三国は協定を結び、例えば出発前にベトナムにあるラオスとタイの機関で手続きをすれば、貨物を乗せたトラック
は書類を提示するだけで、ベトナムからタイへ直行できるようになる。これにより、ベトナム-ラオス-タイを結ぶ国際道路は、その可能性を十分に発揮できる
ようになる。
*土地の使用登録と家屋の所有登録に長い時間が掛かり、大きな問題になっている。登録をしてから証明書を取るのに、普通は数か月、時には1年以上も掛か
る事がある。これらの証明が無いと、住所を変えても住所登録ができず、現住所不定で子供は学校に入学できず、郵便物も届かなくなってしまう。古い家を買っ
て新しく建て直すのも、証明書が無いと許可が下りない。役人は様々な理由を述べ、早期に登録の手続きができない理由を述べている。
*26日間に渡った国会は、重要な政策変更を承認して幕を閉じた。経済成長率の目標を6.5%から5.0%に下げる、消費者物価の上昇も15%から
10%以下に下げる、輸出の伸びは13%から3%に下げる事を決めた。また刑法を改定し、麻薬の使用に死刑を適用しない事を決めた。最後にマン書記長、ム
オイ前書記長、ヒュー前書記長、チェット大統領、ルオン前大統領、ズン首相、カイ前首相、アン前国会議長ら大勢の長老の出席の下で、グエンフーチョン国会
議長が閉会の挨拶を述べた。
*ハノイ市は、消費者を騙す行為の撲滅を決めた。商店の秤、ガソリンスタンドの流量計、タクシーのメーターなど、ほとんどが5%らら10%、時には
20%の誤差があり、価格を高く表示する仕組みになっている。政府はこれらの詐欺行為を厳しくチェックし、違反した業者を厳しく処罰する予定である。
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